『END:CIV』の監督フランクリン・ロペスが10月に来日する。彼の日本滞在にあわせて『END:CIV』(日本語字幕付き)の上映会を各地で開こうと計画中。

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『END:CIV』日本語字幕版

10.3『END:CIV』上映後のトーク


10月3日にCafe Lavanderiaで行われた 『END:CIV』上映後のトーク(フランクリン・ロペス+鶴見済+イルコモンズ)の模様。

『END:CIV』について

END:CIV は、私達の文化が常習的に繰り返す組織的な暴力と環境破壊についてのドキュメンタリーだ。その結果として生み出されるのは、汚染された大地と、精神に動揺を来した国家である。デリック・ジェンセンの著作『エンドゲーム(最終局面)』に部分的に依拠しながら、 END:CIV は次のような質問を見る者に投げかける。「エイリアンが故郷を侵略して木々を切り倒し、水と空気そして食料を汚染したとしたら、あなたは抵抗するだろうか。」

文明の崩壊の原因を辿れば、多くの場合、資源の過剰な消費という要因にたどり着く。経済の混乱、石油の枯渇、気候変動、環境の悪化などの問題によって、世界は不安定な状態に陥っている。新聞や雑誌の見出しに日々踊るのは、人々の期待への裏切りとスキャンダルの物語だ。だが現在のグローバル・システムの終焉を怒りとともに要求する必要などない。システムは、既に崩壊しつつあるのだから。

最悪の被害をこうむった場所にさえ、勇気と共感、そして利他主義の行動の輪は広がっている。戦争と不況の最大の被害者が立ち直る姿、そして真正面からこの危機に立ち向かう人々の勇気ある行為を映し出すことで、 END:CIV は全てを消費しつくそうとする狂気からの脱出と、より健全な未来への道のりを照らし出す。

デリック・ジェンセンの主張を根拠に、このドキュメンタリーは見る者に、この大地への本当の愛を求めてくる。矢継ぎ早に進行しながら、音楽や過去の映像、モーショングラフィックス、アニメーション、ユーモアや皮肉を巧みに散りばめる事で、私達の身の回りで内部崩壊しているグローバルな経済システムを、このドキュメンタリーは解体しようとしているのである。 END:CIV は当事者の犠牲や勇気ある行動を取り上げ、そこに強烈な、感情をかきたてる映像を加えることで、ジェンセンの詩的で直感的なアプローチと絶妙の調和を示している。未開地で撮影された映像は、日常的に起こっている恐ろしい破壊行為の明白な証拠であるとともに、息を呑むような自然の美しさという一服の清涼剤を与えてくれる。

END:CIVでインタビューに応じてくれた関係者は以下の通りである。
ポール・ワトソン、ワジヤタウィン、ゴード・ヒル、マイケル・ベッカー、ピーター・ゲルダルース、リエール・キース、ジェームズ・ハワード・カンスラー、ステファニー・マックミラン、クワチナス、ロッド・コロナド、ジョン・ザーザン、スティーヴン・ベスト、アリック・マクベイ、ジョージ・ポイトラス、シュスリ、ゾーエ・ブラント、ドルー・オジャ・ジェイ、マヤ・ロビン−ゲイニー、シャノン・ウォルシュ、マクドナルド・ステインズビー、マイク・マークレディ

監督:フランクリン・ロペス/2011年/75分/日本語字幕:島大吾

フランクリン・ロペス監督について

フランクリン・ロペスは、サンファン(プエルトリコ)の出身の受賞経験のある映画製作者である。
2003年に、その年のアトランタ・エマージング・アーティストとして選出され、彼の作品は、カナダの「シティ・テレビ」「GNN」「カレント」「BET」「デモクラシー・ナウ!」で取り上げられた。
ロペスの『抵抗に参加しよう、恋に落ちて』は、世界中でカルト的人気を得、30,000回以上の視聴を記録し、世界各地で上映されている。2005年には、ハリケーン「カトリーナ」災害後に映像リミックス『ジョージ・ブッシュは黒人が好きじゃない』を制作、100万人以上に視聴され、「ニューヨークタイムズ」「ワシントンポスト」および「BET」からも好意的に取り上げられた。「ワイアード・マガジン」による、2006年度「オンライン・映像サイトのトップ10」には、subMedia.TVが入っている。同じ年、ロペスは、エイミー・グッドマンの「デモクラシー・ナウ!」の製作のために雇われている。
2007年にロペスが配信を開始した、オンライン・テレビニュース「世界の終わりだけど、気分は上々」は、何万もの熱烈な支持者によって視聴されている。

subMedia.tvとは

subMedia.tvは、実験的ニュースや過激な政治メッセージを含んだ映像、活動家の映像作品を中心に放映するラディカルな映像チャンネルであり、フランクリン・ロペスはその原動力とも言うべき人物です。彼の番組『この世の終わりだけど気分は上々』(It’s the End of the World as We Know It and I Feel Fine)は数多くの熱烈な番組のファンを獲得しています。

監督からのメッセージ

5年ほど前初めてデリック・ジェンセンの話を聞いた。彼の話は私に、地球上の生命を救うためには文明が終わらなければならない、ということを確信させた。環境の壊滅的破壊が進むなかで、人々はますますこの考えに同意するのに困難を感じなくなってきている。そうなのだ。この危機は人間によって引き起こされたものであって、自然を死に追いやるインフラストラクチュアは私たち自身の手によって破壊されなければならないのだ。真実を見ない心の偏った人たちだけが、私たちが自滅への道を進んでいるということがわからないのであり、最近の日本の核の惨事はこの文明の狂気のひとつの例に過ぎない。

10月、私は私の作品END:CIVと共に日本を訪れる。私の目的は、対話と行動を呼び起こすためにデリック・ジェンセンの考えを新たな観客に伝えることだ。そしてまた私は、産業資本主義の拡大に抵抗し、この終末論的文脈のなかで新たな現実を創り出そうとしている、アナーキストやラディカルな考えを持つ人々に出会いたいと思っている。

フランクリン・ロペス

About 5 years ago I first heard Derrick Jensen speak and he convinced me that in order to save life on the planet, civilization must be dismantled. As the current ecological catastrophe unfolds, more and more people find it less difficult to agree with this statement. Yes, this crisis is man made, and the infrastructure that’s murdering nature must be destroyed…by us. Only the blind or deranged can fail to see the suicidal path we’re traversing and Japan’s latest nuclear disaster is one just one more example of the insanity of civilization.

In October, I’ll be touring Japan with my film END:CIV. My aim is to bring the ideas of Derrick Jensen to new audiences in the hopes of sparking conversations and action. I also hope to meet anarchists and radicals who are currently resisting the expansion of industrial capitalism and creating new realities within the context of the apocalypse.

Franklin López

予告編

インタビュー出演者

ワジヤタウィン博士 (Waziyatawin Ph.D)

ワジヤタウィン博士はダコタに住む著作家、教師、活動家である。彼女が献身的に推し進める解放戦略とは、先住民の生き方を再生し、先住民のもとに土地を返し、植民地主義がもたらした社会のさまざまな機構を無くしてゆく、ということである。氏が発起しリーダーを務めるNPO『オヤテ・ニピ・クテ』(Oyate Nipi Kte)は、先住民に伝承される知識、環境を破壊しない生き方を再生し、ダコタを解放することに努めている。

スティーブン・ベスト博士 (Dr. Steven Best)

スティーブン・ベスト博士は著作家として受賞歴を持ち、重要な発言者、代表的知識人、今注目される活動家である。彼は今日的問題である動物の権利、環境危機、バイオテクノロジー、解放の政治学、テロリズム、マスメディア、グローバリゼーション、資本主義の支配、などについて取り組んでいる。彼の10作品の本、100本以上の記事や評論が出版されている。また彼は数十カ国で講演している。

ゴード・ヒル (Gord Hill)

ゴード・ヒルは北西海岸のクワカワカワク(クワキトル)族の一員である。著作家、芸術家、闘士として、しばしばジグザグ(Zig Zag)という偽名を使いながら、先住民の抵抗、反植民地、反資本主義の運動に長年関わってきた。著作として『先住民抵抗の500年』(500 Years of Indigenous Resistance)『コミック抵抗の500年』(500 Years of Resistance Comic Book)がある。

ジョン・ゼルザン (John Zerzan)

ジョン・ゼルザンはアメリカ人アナーキスト、プリミティヴィスト哲学者、著作家である。彼の作品は、農耕文明は本来的に抑圧的であるとして批判する。その一方で、先史時代の人類の生き方を、自由な社会とは何かということを考えるために、発想源として擁護する。彼の批判は時に、家畜化、言語、シンボルによる思考(数学や芸術)、時間の概念などにも及んでいる。

ハジャプ・グレワル (HARJAP GREWAL)

ハジャプ・グレワルはバンクーバー島セリッシュ海岸に住む活動家、反体制オーガナイザーであり、『ノー・ワン・イズ・イリーガル』(the No One Is Illegal)やその他数々の地域の運動と行動を共にしている。彼の仕事は第一に、移民、貿易、環境にまつわる悪を正すことにあり、反資本主義的あるいは反植民地的分析が彼の仕事の根拠となっている。彼はまた、南アジアでも先住民の尊厳を求める戦いに連帯し、さまざまな活動を組織している。

アリク・マクベイ (Aric McBay)

アリク・マクベイは、著作家、活動家、小規模自然農法農家であり、自給自足できるコミュニティ創りを目指し、そのための技術と情報を分かち合うために働いている。彼は『ピーク・オイル・サバイバル―グリッドクラッシュ後の生活に備える』(Peak Oil Survival: Preparation for Life after Gridcrash)、『迫る文明の終わりをみんなで生き残るためのマニュアル・イン・プログレス』(In the Wake: A Collective Manual-in-progress for Outliving Civilization)の著者である。

リエール・キース (Lierre Keith)

リエール・キースは著作家、小規模農家、ラディカルフェミニスト活動家、2つの小説の著者である。デリク・イェンセン、アリク・マクベイと共に環境運動の戦略についての本を著している。彼女はマサチューセッツ州ノーザンハンプトンとカナダのハムボルトを行き来する生活をしている。

ポール・ワトソン船長 (Paul Watson)

ポール・ワトソン船長は『シーシェパード・コンセルヴェーション・ソサエティ』の設立者。団体は世界中の海洋生物を保護するための研究、調査、法制定、協定、解決策、規制などを進めるために設立された。

ジョージ・ポイトラス (George Poitras)

ジョージ・ポイトラスは先住民ミキソー・クリー(Mikisew Cree)の一員であり、1999年6月から2002年6月までその酋長を務めた。彼は、アルベルタ州のタールサンド採掘が及ぼす被害について人々がより注目するよう、活発な活動を続けている。

ジェイムズ・ハワード・クンストラー (James Howard Kunstler)

ニュー・アーバニスト、講師、『どこからでもない故郷』(Home from Nowhere) 『どこでもない場所についての地理と心の中の都市―都市の条件についてのノート』(The Geography of Nowhere and the City in Mind: Notes on Urban Condition)の著者。彼の最もよく知られた著書は『長い緊急事態』(The Long Emergency)―石油ピーク、気候変動、繰り返し広がる病、水不足、世界経済の不安定、戦争など、将来の世代に混沌をもたらす物事についての本である。

シュスリ・シェ・ドゥトゥナ (Shusli Che Dutnah)

シュスリ・シェ・ドゥトゥナはカルク族 (Karuk)/チェツコ族 (chetco)/ユーロピアン‐アメリカン女性であり、先住民の間に伝承される物語と先住民の生き方が文明の終わりを越えて生き永らえることを目指している。現在オレゴン州ポートランドに住み、夫と共にコミュニティラジオを通じてアメリカ先住民の声を届けている。

ピーター・ゲルダルース (Peter Gelderloos)

ピーター・ゲルダルースは急進的なコミュニティオーガナイザーである。彼は『コンセンサス―草の根政治、社会、環境運動グループのための新しいハンドブック』(Consensus: A New Handbook for Grassroots Political, Social, and Environmental Groups)の著者であり、また『若い活動家たちからの手紙』(Letters from Young Activists)にも寄稿している。刑務所システムについてのワークショップを開くことに関わり、またインディペンダントメディア、警察ウォッチ、反抑圧、アナーキストを組織することなどにも取り組んでいる。

クワツィナス (Qwatsinas)

クワツィナスは代々世襲されてきたヌシャルク族(Nuxalk)の酋長を引き継いだ。彼と『スマユスタの家』(House of Smayusta―ベラ・クーラにあるヌシャルク族の伝統を守る人々によってできた政府) は、1990年代において、グレートベア・フォレストを守る運動の背後にあって重要な役割を果たしていた。2010年8月死去。

ドゥル・オジャ・ジェイ (Dru Oja Jay)

ドゥル・オジャ・ジェイ (Dru Oja Jay)は報告書『オフセッティング・レジスタンス―基金はグレートベア・レインフォレストからアサバスカ川までに何を及ぼしたか』(The Effects of Foundation Funding from the Great Bear Rainforest to the Athabasca River)の共同著者の一人である。彼はまた草の根新聞『ドミニオン』の共同編集者の一人でもあり、モントリオールに住んでいる。

ゾーエ・ブラント (Zoe Blunt)

ゾーエ・ブラントは荒んだ町でアルコール中毒者たちに育てられ、その町で社会と環境の正義のために働き始めた。いくつかのNPOを設立し、地域の汚職を暴き、ブリティッシュ・コロンビア州の古い森林を守る運動に参加して華々しい逮捕歴を重ねた。


マイケル・ベッカー博士 (Michael Becker Ph.D)

マイケル・ベッカー博士はカリフォルニア州立大学フレスノ校で教鞭をとる講師である。彼の現在の研究は、ドゥルーズのリゾームの概念に基づいて、サパティスタ民族解放軍とアース・リベレーション・フロントについて語ることである。

マヤ・ロルビン‐ガニ (Maya Rolbin-Ghanie)

マヤ・ロルビン‐ガニはモントリオールのインディペンダントジャーナリスト、創作作家、活動家。ウェブサイト『ミッシング・ジャスティス』(www.missingjustice.ca)の設立者のひとりである。

マクドナルド・ステンスビー (Macdonald Stainsby)

マクドナルド・ステンスビーはフリーライター、プロヒッチハイカー、社会正義のための活動家であり、『ザ・インターナショナル・ソリダリティ・ムーブメント』(The International Solidarity Movement)『ソリダリティ・フォー・パレスティニアン・ヒューマンライツ』(Solidarity for Palestinian Human Rights)などパレスチナ人の人権のために戦ういくつかの団体と関わっている。現在カナダ、エドモントンに住み、『オイルサンド・トゥルース』(oilsandtruth.org)をコーディネートしている。

シャノン・ウォルシュ (Shannon Walsh)

シャノン・ウォルシュは映画作家、著作家で、カナダと南アフリカを行き来する生活をしている。彼女の最初の重要作品である『H2Oil』はアルベルタ州のタールサンド採掘を批判している。

マイク・メルクルディ (Mike Mercredi)

マイク・メルクルディはアルベルタ州フォート・マクマレーに生まれ、フォート・チプウィヤンで育った。先住民族デネ(dene)の一員として生まれた彼は幼少を、狩、釣り、わな仕掛けなどをして、夏と冬の何週間かを過ごした。彼は10年間オイルサンド採掘のためにいくつかの会社との契約下で働いた。現在はオイルサンドが先住民の健康、土地、水、空気、生き物に対して環境的影響を与えているかということについて講演している。

ステファニー・マックミラン (Stephanie McMillan)

ステファニー・マックミランは『ミニマム・セキュリティ』という題の漫画をユナイテッド・メディアのコミックス・コム(comics.com)に連載している。彼女の数十作品もの辛らつな政治的漫画は世界中で出版されている。彼女はデリク・イェンセンと共にグラフィック・ノベル『世界は燃える―事実を受け入れないで過ごす50の簡単な方法』(As the World Burns: 50 simple Things You Can Do to Stay in Denial)を著した。彼女の漫画はアティテュード・プレゼンツから、『ミニマム・セキュリティ』として編纂、出版されている。

「日本における『END:CIV』」高祖岩三郎

エイドリアン・ハーレー/成田圭祐という国際的アフィニティーによって準備されているこの映画の上映運動は、ことさらこの場所日本において、この時3/11以降の状況下において、貴重な意義をもつと思われる。それはこの決定的な事態を予測したというよりも、資本主義文明の世界制覇の構造的提示として、それが起こってしまった不可避性を立証しているからである。ということは、この映画の視点は、3/11を改めて世界的連関において捉える一般的可能性あるいは端緒を示しているということであろう。

デリック・ジェンセン『エンド・ゲイム』(I)(II)に触発されたこの映画は、フランクリン・ロペスが監督/作者ではあるが、ジェンセンを初めとする幾多の実践者たちの声の導入によって、3/11以降の今日、ますますそのアクチュアリティーを感じざるをえない一つの世界変革実践の系譜を敷衍している。アナキズムの中でも、最もラディカルで真摯な実践形態の一つであるエコ・アナキズムあるはグリーン・アナキズムである。それは森林伐採阻止から、先住民の生活圏の防衛、より広範な地球解放(アース・リベレーション)、そして海洋を舞台とするシー・シェパードなどを経てきた、あくまでも直接行動によって、企業と国家権力の暴力的世界変容と対決する諸々の実践の集積である。

この映画の標的は、歴史的には、植民地主義に始まり、世界資本主義の拡張を司ってきた西洋産業文明そのものに向けられている。さらにそれは、構造的連関性として、 テクノロジー/文化/都市的日常生活が、如何に石油とエネルギー生産中心主義によって支えられた暴力的グローバリゼーションに捉え込まれているか示して憚らない。われわれが、この同じ日常生活を推進し続けること自体、世界の破局を準備するものでしかないという判断において、「抵抗か死か」という全面的闘争を呼びかけている。

ここでは最終的な拠点は、地球とその生態系である。かかる文脈で、ことさら重要なのは(独自の共同体と文化形態の意識的固持によって、文明のなし崩しの拡大/発展に抗してきた)先住民の諸闘争との接点であろう。それらは過去の遺物を守るための闘いというよりも、現今問題を先端的に担う闘争と看做されるべきである。その意味で、これらの運動に、いわゆる原始主義(プリミティビズム)が谺しているとすれば、それは単純な自然回帰の主張というよりは、私有化によるのでない大地/地球との関係をどのようにとり結び直せるか、つまり人間のみならず、大地/地球をどのように主体と看做し直せるか、という問いとして解釈されるべきだろう。われわれは今や、かかる転換がーー主義主張としてでなくーーどう実現されるか?という戦術的問いとして問われるべき時節に突入した。

3/11以降の日本では、様々な度合いと質による被曝の影響下で、新しい社会管理/統制が実施されている。これは高度経済成長期以降、次第に強化されてきた「風景の変容」の延長であり、一つの頂点である。ここでは開発こそが、日常化した暴力であり、権力の新しい形態を形成している。原子力を土台にしたこの体制は、おそらく最も危機的であり、同時に最も完成された軍産体制を実現している。ジェンセンやロペスが、「文明」と呼ぶこの悪魔的趨勢は、ここでは「装置(アパラタス)」と呼び換えることも可能だろう。そしてそれを解体する可能性は、すでに、その他のどの地においてよりも、放射性物質の拡散によってこれまでの生活形態が崩壊し、その根底的な変革を迫られている日本列島において、様々な形態において、試されているのではないか。その意味で、この映画を貫く、固有の終末感と怒りに満ちた時代精神(ザイト・ガイスト)は、黙示録的な日常生活と対決している列島住民の間で、 最大限に反響していくだろう。

コメント集


野生化に向けての決定的な映像議論。これを観た後には永久に電気の使用を断つことになるかもしれない。

フィラスティン(ミュージシャン)

フランクリン・ロペスは素晴らしい才能に満ちた映画監督だ。『地球が文明に殺されるのを食い止めるにはどうすれば良いか』という極めて重要な問いに対する答えとして、彼はこの力強い作品を作った。

デリック・ジェンセン(『エンドゲーム(最終局面)』著者)

賞賛されることが当然視されている唯一無二の存在。それがフランクリン・ロペスというメディア活動家に対する評価だ。彼の作品はいずれも独特の映像美と味わいを醸し出すだけでなく、アルテルモンディアリスム(alter-globalization)の活動家に欠如している、諧謔に満ちたユーモア感覚をも持ち合わせている。ロペスの作品はメディアに新たな地平を生み出す。そこでは、ポピュラー文化が貧困と収奪にあえぐ人々のために貢献し、行動主義においてユーモアが自らの意味を取り戻し、才能とやる気に満ちた人々(かつてはそういった人こそがメディアを担っていた)が再びメディアを担う立場へと返り咲くことを、パンクとヒップホップの何でも自分でやってやろうという行動規範が可能にするのだ。

クリス・ロベ、ポップ・マターズ

上映スケジュール

東京 – Tokyo:

10.2(Sun)19:00〜(予定)
@ Cafe Lavanderia

◎投げ銭制
○ 上映後トーク
・イルコモンズ(現代美術家/文化人類学者)
・鶴見済(フリーライター)
・フランクリン・ロペス(「END:CIV」監督)

10.3(Mon)19:00開場/19:30上映開始
Kisscafe

◎投げ銭制
上映後、監督からのお話し+質疑応答

千葉 – Chiba:

10.6(Thu)19:00〜 @千葉県生涯学習センターメディアエッグ
「END:CIV」上映とミニトークの集い
◎参加費1000円+カンパ
○ 上映後ミニトーク
・フランクリン・ロペスさん(「END:CIV」監督)
・ナリタケイスケさん(Irregular Rhythm Asylum)
・どいかやさん(絵本作家)
・真魚長明さん

大阪 – Osaka:

10.8(Sat)17:30 open /18:00~上映 @ remo

福岡 – Fukuoka:

10.10(Mon)19:00〜 @ art space tetra
◎1000円
上映後、監督からのお話し+質疑応答

他、計画中